「Q」は場をつくるプロセスの共有を大事にしたい
なぜ「Q」という名前なのか。
軒先レンタルスペースを利用してくださった方から「なぜQという名前なのですか」というご質問を受けました。
questionの「Q」なのです。オープンする前、ふと思いついてそう呼んでみました。すると周りの方も「Q」と覚えてくれたました。だから、まあ「Q」でいいか、このまま行こう!、といった気持ちだったのですが。
今日はご質問を受けて少し深めに考えてみました。・・・今日の話題はちょっと難しいです。眉間にシワもできやすいです。
Qは問題提起型のプロジェクトである
結論からいうと「Q」は問題提起型のプロジェクトであるということです。
この商店街でレンタルスペースをやるというのも、一つの問題提起だと思っています。
地域の商店街というと、単価の安い小売店、常時空いていて店主が迎えてくれる、という形をイメージします。
しかし、オンラインでの買い物が圧倒的に増えていく今後にそれを実現させるのは難しいと考えました。
商いと地域コミュニティーの接点という培われた商店街の良さを生かしながら、やり続けられるビジネスを考える中で、レンタルスペースという仮説をたてて、商店街の場所そのものを価値としてレンタルスペースとして売ることを考えました。
今後は「商店街でお店をやってみる体験」も価値にしたく、お店づくりのワークショップもやってみたいです。
従来の小売店の形と違うことに心苦しさもあるのですが、今のところ、スペースを使ってみたい人が出てきているので、お客様のニーズをきちんと掘って深めていきたいと思います。
問いの定義
ここで、改めて「問い」を定義している文献を見つけましたので紹介します。
『問いのデザイン: 創造的対話のファシリテーション』安斎 勇樹著より
「問い」の定義:人々が創造的対話を通して認識と関係性を編み直すための媒体(メディア)
と定義されていました。問いをメディアとして捉えるのは面白い定義ですね。
この定義によると
・問いを立てることで思考や感情が揺さぶれる。
・揺さぶられ人が対話を始める。
・対話によってさらに認識が揺さぶられる。
・固定的だったや物の見方や関係性が変わる。
・新しいアイデアや創造性が生まれる。
ということらしいです。
問いというのは「学び」という側面があるのだと思います。答えを見つける以上に、見つけていくプロセスの価値があります。この点は「Q」と名付けた場所を運営していくにあたり重要なポイントです。
そして、これはビジネスなのか、それとも地域活動なのかという話にも通じています。
ビジネスである以上、お客様のことを第一にサービスをするというものは最も大事、と思うのですが、同時に地域の方々や商店街の方と一緒に場を洗練されたものにしていく、参加型の地域での活動にもしたいのです。
Qは二刀流!?プロセスの共有を大切にしたい
両方を追うのは話題の二刀流!?
しかし中途半端ともいえるスタンスなのですが、受け入れて進むしかないようです。
「Q」と名付けた以上、問いの力を信じ、いろいろな問題意識を周囲の人たちと共有しながら物事を進めるプロセスを大切にしたい。そして、巻き込みながら商店街や地域のスペースの未来像を作っていきたいです。